
小出正吾 九号碑
小出正吾(1897~1990)は三島市生まれの児童文学者。この「ジンタの音」は、日露戦争が終わって間もなくの頃、沼津に来た移動動物園の宣伝のためのジンタの一隊に夢中になった子供たちが、テクテクと歩いてその動物園を見に行った様子を描いたものである。
碑文
楽隊の音が聞こえてきた。ジンタッ、ジンタッ、ジンタッタッ… ジンタの楽隊がやってきたのだ! 子どもたちは、小鹿のようにかけだした。 ジンタの行進は、となりの町の沼津から三島の町へのりこんできた。 はなばなしい旗やのぼりを先頭に、クラリネットに、コルネット、大太鼓、小太鼓という一隊で、そろって、白い羽根かざりのついた赤いぼうしをかぶっている。 それが、町じゅうをゆすぶるような大きな音で、あのなつかしの曲「美しき天然」を演奏しながらくりこんできたのである。
所在地:三島市 桜川沿い