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研究課題名
遠隔転移を有する膵癌に対するS-1/Leucovorin(LV)療法の第II相試験
Phase II study of S-1 plus Leucovorin for metastatic pancreatic adenocarcinoma
研究代表者
静岡県立静岡がんセンター 消化器内科 医長 福冨 晃
連絡先:〒411-8777 静岡県駿東郡長泉町下長窪1007
電話:055-989-5222
研究事務局
静岡県立静岡がんセンター |
消化器内科 |
副医長 |
戸髙 明子 |
運営事務局
公益財団法人静岡県産業振興財団
ファルマバレーセンター 治験推進部
曽我 俊幸(部長)、石井 めぐみ、坂柳 景子
連絡先:〒411-8777 静岡県駿東郡長泉町下長窪1007
電話:055-980-6322 FAX:055-980-6363
e-mail:
データセンター
公益財団法人静岡県産業振興財団
ファルマバレーセンター 治験推進部
連絡先:〒411-8777 静岡県駿東郡長泉町下長窪1007
電話:055-980-6322 FAX:055-980-6363
参加施設および施設研究責任者
施設名(医療機関) | 科名 | 施設研究責任者 | 施設 コーディネーター |
愛知県がんセンター中央病院 |
消化器内科 |
山雄 健次 |
水野 伸匡 |
癌研究会有明病院 |
消化器内科 |
石井 浩 |
石井 浩 |
杏林大学医学部付属病院 |
内科学腫瘍科 |
古瀬 純司 |
鈴木 英一郎 |
神戸大学医学部附属病院 |
消化器内科 |
奥野 達哉 |
奥野 達哉 |
国立がん研究センター中央病院 |
肝胆膵内科 |
奥坂 拓志 |
上野 秀樹 |
国立がん研究センター東病院 |
肝胆膵内科 |
池田 公史 |
仲地 耕平 |
国立病院機構大阪医療センター |
外科・消化器科 |
中森 正二 |
宮本 敦史 |
聖マリアンナ医科大学病院 |
臨床腫瘍学 |
朴 成和 |
朴 成和 |
埼玉県立がんセンター |
消化器内科 |
島村 智崇 |
島村 智崇 |
静岡県立静岡がんセンター |
消化器内科 |
福冨 晃 |
戸髙 明子 |
研究について
目的
遠隔転移を有する膵癌患者に対するS-1/LV療法の有効性と安全性を評価する。
Primary endpoint:奏効割合
Secondary endpoints:無増悪生存期間、全生存期間、有害事象発生割合、重篤な有害事象発生割合
治療レジメン
S-1とLVを以下に示す用量のとおりに1日2回朝夕食後に1週間経口投与し、その後1週間休薬する。2週間を1コースとして、プロトコール治療中止の規準に該当するまで投与を繰り返す。
体表面積 |
S-1投与量 (テガフール相当量) |
LV投与量 |
1.25m²未満 |
40mg×2/日 |
25mg×2/日 |
1.25m²以上~1.50m²未満 |
50mg×2/日 |
25mg×2/日 |
1.50m²以上 |
60mg×2/日 |
25mg×2/日 |
予定登録数
30例
予定研究期間
総研究期間:1年6ヶ月(登録期間:1年、追跡期間:登録終了後6ヶ月)
適格規準
- 腹部造影CT(ヨードアレルギーで造影CTが不可能な場合に限り、腹部造影MRIも代用可)、開腹所見、過去の手術所見などの総合所見により、浸潤性膵管癌と診断されている。
- 膵腫瘤あるいは転移部位からの組織生検もしくは細胞診*1にて腺癌と診断され、かつ乳頭腺癌、管状腺癌、低分化腺癌、腺扁平上皮癌のいずれかに矛盾しない所見である。
*1:経皮的針生検、超音波内視鏡下生検、ERCP下生検、ERCP下膵液細胞診のいずれかの方法を用いる。細胞疹の場合はclassⅣまたはⅤを適格とする。
- 遠隔転移を有する膵癌であり、Response evaluation criteria in solid tumors (RECIST) guideline version 1.1に準じた測定可能病変(原発巣を除く)のある症例。(登録前28日以内に画像検査を実施していること)
※以下のいずれかに該当する病変を測定可能病変(measurable lesion)とする。
(1)以下のいずれかを満たす、リンパ節病変以外の病変(非リンパ節病変)
- 5mm以下のスライス厚のCTまたはMRIにて最大径10mm以上
- 5mmを超えるスライス厚のCTやMRIにて最大径がスライス厚の2倍以上
(2)5mm以下のスライス厚のCTまたはMRIにて短径15mm以上のリンパ節病変
- 中枢神経系への転移がない(登録前の造影脳CT、MRIによるスクリーニングは必須ではない)。
- 中等度以上の腹水、胸水を認めない。中等度以上の腹水とは、骨盤腔を越える場合を目安とし、中等度以上の胸水とは立位単純胸部レントゲンにおける胸水量が左右いずれかの肺野の3分の1を越える場合を目安とする。
- 登録時の年齢が20歳以上、75歳以下である。
- ECOG Performance Status(PS)が0または1である。
- 膵癌に対する治療歴(手術、減黄処置は除く)がない。ただし、ゲムシタビンによる術後補助化学療法後に再発した場合、最終治療日より180日以上経過して(最終投与日の翌日を1日目として計算する)再発が確認された場合は登録可とする。
- 他の癌腫に対する化学療法・放射線療法のいずれの既往もない。
- 経口摂取が可能である。
- 十分な臓器機能を有する。
登録前7日以内の最新の検査により以下の基準が全て満たされている。
(a) 白血球数 ≧3,000/mm³
(b) 好中球数 ≧1,500/mm³
(c) ヘモグロビン ≧9.0g/dl (登録前14日以内に輸血は許容しない。)
(d) 血小板数 ≧100,000/mm³
(e) 総ビリルビン 減黄処置なしの場合:≦2.0mg/dl、減黄処置ありの場合:≦3.0mg/dl
(f) AST(GOT) 減黄処置なしの場合:≦100U/L、減黄処置ありの場合:≦150U/L
(g) ALT(GPT) 減黄処置なしの場合:≦100U/L、減黄処置ありの場合:≦150U/L
(h) 血清クレアチニン ≦1.2mg/dl
(i) クレアチニン-クリアランス ≧50mL/min.
*Cockcroft-Gault法の推定式を用いる。(実測値でも可)
推定式=体重(kg)×(140-年齢)/72×血清クレアチニン値(mg/dL)
女性の場合は得られた値を0.85倍する。
- 本試験の参加に関して、患者本人からの文書による同意が得られている。
除外規準
- フルシトシン、フェニトイン、ワルファリンカリウムを使用している症例。
- 全身的治療を要する感染症を有する症例。
- 登録時点で38℃以上の発熱を有する症例。
- 重篤な合併症(心不全、心筋梗塞、狭心症、腎不全、肝不全、イレウス、肺線維症、コントロール不良な糖尿病、脳血管障害、精神疾患など)を有する症例。
- 水様性下痢や日常生活に支障を来すほどの排便障害を有する症例。
- 活動性の重複癌を有する症例。(同時性重複癌および無病期間が5年以内の異時性重複癌。ただし局所治療により治癒と判断されるCaricinoma in situ(上皮内癌)または粘膜内癌相当の病変は活動性の重複癌に含めない)
- 妊娠中(妊娠の可能性がある場合も含む)、授乳中、または妊娠を希望する女性。あるいはパートナーの妊娠を希望する男性。
- ステロイド剤の継続的な全身投与を受けている症例。
- 薬物アレルギーにより、ヨード系薬剤、ガドリニウムの両者とも使用できない症例。
- 担当医が本試験の対象として不適当と判断した症例。